はじめに
ねじ部品は、ねじ溝によるきり欠きが大きく、機械要素の中で最も破損しやすい部品の1つです。応力振幅を小さくするためには、緩まないようにしっかりと締め付けることが重要です。しかし、ボルトの使用場所には締めにくい部分もあり、この場合は応力振幅が大きくなるため、許容応力を小さくする必要があります。完全締付と不完全締付では許容応力を変えることが求められます。
六角穴付ボルトの一般許容応力(強度区分:10.9、12.9)
許容応力の目安は以下の通りです:
呼び径 | 完全締付状態(締め易い場所) | 不完全締付状態(締めにくい場所) | ゆるんだ状態(ゆるむ状況の場所) |
---|---|---|---|
M4~M20 | 1400 kgf/cm² | 1020 kgf/cm² | 710 kgf/cm² |
M24~M33 | 1200 kgf/cm² | 870 kgf/cm² | 610 kgf/cm² |
M36~M52 | 1150 kgf/cm² | 820 kgf/cm² | 570 kgf/cm² |
六角ボルトの一般許容応力(強度区分:4.8)
許容応力の目安は以下の通りです:
呼び径 | 完全締付状態(締め易い場所) | 不完全締付状態(締めにくい場所) | ゆるんだ状態(ゆるむ状況の場所) |
---|---|---|---|
M4~M20 | 700 kgf/cm² | 610 kgf/cm² | 500 kgf/cm² |
M24~M33 | 600 kgf/cm² | 520 kgf/cm² | 430 kgf/cm² |
M36~M52 | 580 kgf/cm² | 490 kgf/cm² | 400 kgf/cm² |
(≒SB0.5, ≒SB0.6, ≒SB*0.7)
まとめ
適切な締付を行うことで、ボルトの許容応力を確保し、機械部品の破損を防ぐことができます。ボルトの使用場所や締付のしやすさに応じて、許容応力を調整することが大切です。
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