溶接脚長の最小値

溶接は金属部品を接合するための重要な技術であり、その品質は溶接脚長の最小値に大きく依存します。特にスミ肉溶接の場合、脚長の最小値を守ることが溶接の強度と信頼性を確保するために不可欠です。ここでは、溶接脚長の最小値について詳しく説明します。

1. スミ肉溶接の場合、脚長の最小値に注意

スミ肉溶接では、脚長の最小値を厳守することが重要です。脚長が不足すると、溶接が不完全になり、割れや欠陥が発生しやすくなります。溶接強度が低下する原因にもなるため、適切な脚長を確保することが必要です。

2. スミ肉溶接の脚長の最小値基準

スミ肉溶接の脚長の最小値は、MES 9-1b の基準を参考にして記入します。この基準を遵守することで、溶接部の品質と安全性を確保することができます。以下の表に、板厚に応じた脚長の最小値を示します。

3. 全溶接の場合の脚長の最小値

全溶接の場合、脚長は上記の値以上にする必要があります。この値未満の場合、溶接が不完全になり、割れが発生しやすくなります。溶け込みが不完全となり、溶接強度が大きく低下することを避けるためにも、最低限の脚長を守ることが求められます。

例：板厚12mmの場合の脚長

例えば、板厚が12mmの場合、脚長は最低でも6mm以上である必要があります。この基準を守ることで、溶接部の強度と品質を確保することができます。

丸棒の相当肉厚

丸棒の相当肉厚は次の式で求めます：
t=23×直径dt = \frac{2}{3} \times 直径 dt=32​×直径d
この計算により、丸棒の溶接に必要な脚長を正確に決定することができます。