管用ねじは、配管システムや管用部品の接続に広く使用される重要な要素です。適切なねじの種類を選び、正しい組合せをすることは、接続部の信頼性と耐久性を確保するために不可欠です。以下では、管用ねじの種類とその使い分け、組合せについて詳しく説明します。
1. JIS B 0203-1966(管用テーパねじ)
この規格は、管や管用部品の接続において耐密性を主目的としています。接続部のシール材が必要となります。
- 管用テーパおねじ: R(PT)
- 管用テーパめねじ: Rc(PT)
- 管用平行めねじ: Rp(PS)
ねじ山角は55度で、1/16テーパとなっています。
2. JIS B 0202-1966(管用平行ねじ)
この規格は、管や管用部品の接続において機械的結合を主目的としています。
- 管用平行おねじ: G(PF)
- 管用平行めねじ: G(PF)
ねじ山角は55度で、平行ねじとなっています。
使いわけ及び組合せ
適切なねじの組合せは以下の通りです:
- R(PT)おねじ + Rc(PT)めねじ
- R(PT)おねじ + Rp(PS)めねじ
- G(PF)おねじ + G(PF)めねじ
注:R(PT)おねじとG(PF)めねじの組合せは不可です。G(PF)ねじはRp(PS)ねじに比べて公差が+側になっており、R(PT)ねじをねじ込むと、スキマが大きくなり、ねじが止まらない場合があります。
3. アメリカ管用テーパねじ
アメリカ規格の管用テーパねじは、耐密性を主目的とし、シール材が必要です。
- 管用テーパおねじ: NPT
- 管用テーパめねじ: NPT
ねじ山角は60度で、1/16テーパとなっています。
4. アメリカ管用テーパねじ(NPTF)
この規格のねじは、ねじ部で耐密性が得られ、シール材が不要です。
- 管用テーパおねじ: NPTF
- 管用テーパめねじ: NPTF
ねじ山角は60度で、1/16テーパとなっています。
使いわけ及び組合せ
適切なねじの組合せは以下の通りです:
- NPTおねじ + NPTめねじ
- NPTFおねじ + NPTFめねじ
注:R(PT)おねじとNPTめねじの組合せは不可です。ねじ山角度が異なるため、適切な接続ができません。また、R(PT)おねじとNPTFめねじの組合せも不可です。
管用ねじの使い分けと適切な組合せを理解することは、配管システムの信頼性を確保するために非常に重要です。各規格に基づいた正しいねじの選定と組合せを行うことで、システムの耐久性と安全性を向上させることができます。製造現場では、これらのガイドラインを遵守し、品質管理を徹底することが求められます。
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